ドイツの学校法はよく変わるらしい
私の現地情報を知るためのつよーい味方「ドイツ・会話と暮らしのハンドブック」によれば、日本の小学校にあたるGrundschuleに進学するのはその年の6月30日までに6歳の誕生日を迎える子どもたちとの事だった。また、語学の発達等の理由で最大2年まで進学を遅らせる事ができる、とも書いてあった。
しかし、渡独後に現地で知り合った日本人母さんによれば、「最近学校法がまた変わって、その年の12月31日までに6歳になる子はみんな9月に小学校に入学しなくちゃいけないらしい。」との情報が。娘は12月生まれなので、もしや今年小学生に!!!????
日本語で調べられる範囲では、やっぱり6月30日までのまま。それにまだ行かない!という選択もできるはず、という情報しかない。むむむ~、かくなるうえは頑張ってドイツ語のサイトを読まなくては・・・。
そして四苦八苦して読んだベルリン市のサイト↓
うっわ~日本語もあるじゃん!?と思いきや、日本語を含め外国語のページは観光案内とかだけなんですよね。
しかし、「ドイツ語である」という事さえ除けば(除けないよね^^;)とても情報量も多く、各種申し込み書類も丁寧にPDF化されてたくさんおいてあるので大変助かります。
で、苦労して読んだ結果、やはり「その年の12月31日までに6歳になった子どもは全て就学する」との事。そして以前は選べた進学時期の延期はもうできなくて、逆に次の年の3月30日までに6歳になる子どもは、申請をすれば前倒しで小学校に上がれるとの事。つまり、一番早い子では5歳6ヶ月で小学生になるという訳だ。
補足:ドイツでは、学校の法律制定や運用がすべて州によって行われるので、公立学校の制度や教科書さえも統一ではありません。「暮らしのハンドブック」に代表されるドイツ生活情報の中でも、学校に関する記述に関しては著作者の住んでいる地域によってまったく違うことがあるので注意が必要です。
長女がドイツで小学生になるなんて心構えができていなかったのでさあ大変。さらに5月が過ぎ、6月も終わろうとしているのに、「あなたの娘さんは今年就学年齢ですよ~」みたいなお知らせが全くこない。さすがに不安になったので、KITAの先生(ドイツ語では先生とは呼ばず、Erziehler/inと呼びます。直訳すると「教育者」だけど、日本語風にすると「保母さん」なのかな?)にメールで質問をだしてみた。
内容は、娘が就学年齢だと思うが確かか、そうだとしても言葉の問題が心配なので就学を遅らせ、もう1年KITAに通えないだろうか、というもの。
早速返事をもらって、それはKITAとしてもまだ就学せずにもう1年KITAに通ったほうがいいだろう、という内容だった。そしてその為の手続きも良かったらやってあげる、とのこと。なんて、なんて親切なの!ドイツ人!
そんな訳で、幾らかKITAの先生とやりとりした後で、長女の発育状況などをドクターに調べてもらわなくてはいけないという事になり、Jugendgesundheitsdienstなるところへ行った。この為のアポイントメントもKITAの先生がとってくれた・・・・ほんと親切(T_T)。
Jugentamtへ
親子3人で恐る恐るJugendgesundheitsdienst(青少年健康サービス課、か?)のあるJugentamtへ電車で行って、とても親切な女性のドクターにまず長女の身体測定、視力や聴力のテストや反射神経の発達度合いを見てもらい、冊子を使った簡単な知能テストのようなものをして貰った。
その上で、ドクターとの話し合いになったのだが・・・ドクターは英語は得意でなかったので、通訳してくれる友人を急遽頼んで明日出直し、という運びになってしまった。トホホ。 こういう局面にはもう、飽きるほど立たされてきたけど、その度に本当に情けなくなる。そして歯がゆい。元来、自分の意見をぶつけたい性質なので、ストレスが溜まる。しかも自分のせい・・・死ぬ気で勉強しなくちゃだめだよなぁ・・・でも本当に時間ないんだよね・・・いやでもビリーズブートキャンプしてる暇があったら勉強しろってかな~。
さて、次の日通訳さん(友人ですが)を伴って再度ドクターと話し合い。ドクター曰く、肉体的にも知能も全く問題ない。なんで就学を遅らせたいの?と。私たちは、言葉がついていけないのではないか、と心配しています。と伝えると、ドクターは「言葉(ドイツ語)の遅れの心配は解ります。だけど問題はそれだけでしょう?」との事。うーん、それだけって、バッサリ切り捨てられちゃったなあ(笑)。文化の違いなんだろうか?
結局、その語の話し合いで解ったのは、今はそんなに簡単に就学を遅らせることは出来ない、という事と、言葉のサポートはKITAより小学校の方が良いサポートを受けることができる、という事だった。それで結局、両親とも外国人(ドイツ語を話さない)の子どもの受け入れができる、私たちの住まいから近くの小学校をドクターが案内してくれる事になり、そして結局、当初入学するならここだなーと調べてあった最寄の小学校が案内されて、入学手続きをする事になったのだった。
それから程なく、入学手続きをしに行ったのが7月の2週目ぐらいで、夏休みの直前(笑)。超駆け込み入学を果たしたのであった・・・
それから、2015
さて時の流れは速いもので(^^;)上記の記事を書いた2008年から7年もの歳月が経ってしまいました。言葉の遅れを心配していた長女も紆余曲折を経て今やGymnasium(ギムナジウム)の7年生。日本でいえば中学1年生になりました。
この間、小学校入学基準も大分様変わりしたようです。
なんでも、長女の年に沢山小学校入りした5歳児たちにより先生方の負担が急増したために、次年度からは「一律」という厳しい判断基準ではなく、個々の成長に応じるようになったとのこと。たった一年で変わるなら、やっぱりもう一年KITAに行かせてあげたかったなぁとは今でも思いますが、まあ結果オーライでしょう。
結局長女は現地小学校を6年生まで通って(ベルリンは6年生まで通う子の方が多いです)、希望するギムナジウムへ無事入学を果たしました。
ギムナジウムの選び方や申込~合格までのあれやこれにご興味のある方は以下からどうぞ♥
ベルリンで現地小学校(6年生)からギムナジウム(7年生)に進学するの巻